海外FXで両建てはばれる?禁止の理由と行う際のメリットや注意点を解説!

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海外FXでの両建て手法に対する意見は賛否両論です。

FXをして負け込んでしまった時期は、リスクを落としてポジション維持できる両建てに魅力を感じるときもあるものです。

しかし、両建てに興味があっても実際に取り入れて良い手法なのか不安になる方もいるでしょう。

「本当に海外FXでは両建てが禁止行為になっているの?」

「海外FXでの両建てはばれる?」

「両建てのメリットやポイントを詳しく知りたい」

FXにおける取引で両建てができるようになると、トレーダーとしての経験値も獲得でき成長できるでしょう。

ただし、両建てに関してはタブー視されている側面もあるため、取り入れるなら慎重に行っていきたいところです。

本記事の内容をうまく活用すれば両建ての特徴をしっかり理解でき、失敗しない両建てができるようになるでしょう。

トレード手法の武器として両建てを柔軟に取り入れて、要領よく取引を進めていきましょう。

海外FXでの両建ての特徴

海外FXでの両建てには業者によって規約で禁止していたり、条件を設けたりしています。

しかし、両建てを取り入れていく上では業者による規約がないと仮定し、両建てという手法だけを純粋に捉えた視点で特徴をおさえておくことは大切です。

まずは、両建てという手法にどのような特徴があってどんな影響が受けるのかなど、良い面と悪い面をそれぞれ見ていきましょう。

両建てとは?

FXでの取引で注文を発注する際に、双方のポジションを同じタイミングで保有しておく手法です。

両建てを使った取引では、相場がどんな値動きをしようが損失を被ることはありません。

損失が出ないということは、その反面利益も出ない状態になるため、利確のタイミングの見極めがポイントとなるでしょう。

メリット

両建てには、どちらのポジションも同時に保有しているという性質から多くのメリットがあります。

そこで、海外FXにおける両建てのメリットを4つ紹介します。

・相場の急変動に強い

・スワップポイントの獲得

・節税効果が高い

・証拠金以上の取引が可能

相場の急変動に強い

はじめに紹介するメリットは、相場の急変動に強いという点です。

取引において両建て状態をキープしている限り、相場がどちらの方向にどれだけ動こうと証拠金を失うことはありません。

買いや売り片方のポジションでエントリーしている状態では、相場が反対方向に急変動した場合に大きな損失が発生してしまうでしょう。

どちらのポジションも保有しておくことで急変動時に、大きな損失を被らないで済むというわけです。

両建て取引中はマイナスになることがないため、突発的な値動きが予想される指標発表前や市場が変わるタイミングなどに損失のない防御を固めた取引を行うことができるようになるでしょう。

スワップポイントの獲得

次に紹介する内容は、安定したスワップポイントの獲得です。

相場がどれだけ動いても損失が出ない両建てはポジションを保有したまま日を跨ぐようなスイング寄りの取引にも応用できます。

スワップポイントは、取引において金利が高い方の通貨を買いポジションでエントリーした際に差益が発生するものです。

複数の業者のスワップポイントの差を上手く利用すれば、両建てによりスワップポイント差益でコツコツ収益をあげていけるようになるでしょう。

スワップポイントとは?

スワップポイントとは取引する通貨ペア間の金利差によって獲得できる差益のことを指します。

金利差が大きくなればなるほどスワップポイントは大きい傾向にあります。

スワップポイントについて興味のある方は、以下の記事でスワップポイントについて詳しく解説していますので参考にしてみてください。

海外FX業者20社のスワップポイント比較一覧!具体例や必勝法も紹介!

節税効果が高い

両建ては利益として確定しない状態のため、節税対策としても役立ちます。

当然のことながら、FXによって得られた収益には税金が発生します。

しかし、課税対象となる収益はあくまでも利益確定したあとの収益であり、保有中の利益は課税対象外となります。

年末の時点で保有しているポジションに大きな利益がある状態で利益確定してしまうと、課税対象になってしまうため勿体ないといえるでしょう。

そのような時は、利益がのっているポジションに対し一時的に逆ポジションで両建てを仕掛けておけば、利益が確定されずに維持できます。

この状態であれば非課税対象となるため、年をまたいだ後にゆっくり利益確定させれば翌年の収益として計算されるというわけです。

ただし、法人口座では利益確定していない収益も課税対象となるため、決算を跨ぐ前に利益を確定しておくようにしましょう。

証拠金以上の取引が可能

両建てを活用することで、必要証拠金以上のロットでの取引ができるようになるでしょう。

一部の業者では、保有ロット以内に収まっている逆ポジションであれば、そのポジションを保有するために新たなロットを必要としていません。

つまり、一方向のポジションのロットで2方向のポジションを持つことができるというわけです。

2つ目のポジションに新たなロットを張らなくて済むのは、少ない証拠金で多くのポジションを持てるので助かります。

また、新たに逆方向のポジションを保有したからといって、証拠金維持率が低下するわけでもないので、ロスカット確率も変わらず安心といえるでしょう。

デメリット

メリットがたくさんある両建てですが、その分、デメリットがないとも言い切れません。

ここからは、両建てのデメリットを以下の順で紹介していきます。

・証拠金維持率の著しい低下

・やめるタイミングがつかめない

・スプレッド損失

・スワップポイントによるリスク

これらのデメリットをしっかりとおさえておき、きっちりと損失が出ないようにしていきましょう。

証拠金維持率の著しい低下

両建てを認めている業者には、両建てポジションの保有に新たなロットを必要としない業者が多数を占めています。

しかし、一部の業者では両建てに別ロットが必要となる業者も存在しています。

両建てポジションの保有に新たなロットが必要になると、もちろん証拠金維持率に影響が出てきます。

2倍のロットで両建てをしているという認識を持っていないと、予想していたロスカットよりも2倍の速さでロスカットされてしまうため気をつけましょう。

取引する業者によっては、両建てするときに証拠金維持率が著しく低下していないかなど事前に確認しておくなどの配慮が必要です。

やめるタイミングがつかめない

両建ては損失もなければ利益もありません。

このため、慣れていないと両建てをやめるタイミングが分からず、最終的に投げやりで決済してしまい損失を出してしまうケースもあります。

両建てをするには特性を理解するのはもちろんのこと、両建てした後のシナリオ構築ができているかがポイントとなります。

自分が両建てする目的がポジション救済のためなのか、スワップポイント狙いなのか、メンタル安定のためなのかなど目的もしっかり考えるようにします。

理解もしていないのに、何となくといった感じで両建てエントリーするのは控えるようにしましょう。

スプレッド損失

2つのポジションを保有する両建てにより、スプレッドが2回発生することを認識しておきましょう。

取引する度に発生するスプレッドはすなわち手数料なので、ロットとは違い逆ポジションを保有することでカットされるものではありません。

スプレッドは、ポジションを保有する際のエントリー自体に生じます。

スプレッドによる損失が通常よりも多くなるため、両建てを取り入れた回数だけ多く手数料が発生するわけです。

積極的に両方のポジションを保有していく場合は、スプレッド損失をおさえるためにもなるべく小さいスプレッドを提供してくれている業者を選ぶ必要があるでしょう。

スワップポイントによるリスク

スワップポイントは両建てにおいて利益となる場合もありますが、リスクも含んでいます。

取引する通貨や利用するFX業者によって、提供しているスワップポイントが異なっているためです。

両建てを上手く取り入れて、スワップポイントを効率よく獲得していくには各業者のスワップポイントを把握し、各国の金利の推移を的確に分析することも重要といえるでしょう。

業者によっては、買いと売りのどちらのポジションを保有したとしてもスワップポイントが獲得できる業者も存在しているようなので、リサーチしてみるといいかもしれません。

海外FXでの両建ての利用法

両建てには色んな特徴があることが分かりました。

良いところも悪いところもある両建てを上手く活用していきたいものです。

そこで、海外FXでの両建ての利用法を見ていきましょう。

・1つの口座で行う

・リスクヘッジに利用

・スワップポイント狙い

1つの口座で行う

多くの業者では、全般的に複数の口座を利用した両建てを禁止しています。

すなわち、両建てにより口座を跨がなければいいわけですから1つの口座で行えば良いというわけです。

1つの口座で取引する両建てなら認められるでしょう。

活用するシーンは、絶対に損失しないという両建ての性質を活かして相場の値動きが激しくなるときを狙うようにします。

例えば、相場のトレンドを大きく変化させる可能性がある経済指標などがあげられます。

事前に両建てでポジションを立てておき、相場が大きく動いた方向に利益確定するイメージです。

そうすれば大きくまとまった利益を確実に獲得できるでしょう。

リスクヘッジに利用

両建てを使ってリスクヘッジに利用することもできます。

買いと売りのポジションを保有している状態で、「利益が乗った方のポジションの利益を確定させ、直ぐに両建てに戻す」、このように「つなぎ売り」と言われる手法を繰り返すだけで利益のみをひたすら積み上げていけるでしょう。

リスクヘッジとは?

リスクヘッジとは、予想される損失に対応するために、事前に損を回避するような対策を講じておく行為を指します。

輸出企業などは相場の変動が海外での売上に直結するため、買いを入れたタイミングでリスクヘッジで相場の変動に備えて売りを入れておくケースもあります。

スワップポイント狙い

両建てのメリットとデメリットどちらとしても捉えることのできるスワップポイントを巧みに活用することで差益を狙うこともできるでしょう。

両建てによる同時ポジションでは、多くの通貨ペアだとスワップポイントを相殺した場合、損失になることが往々にして起こりえます

しかし、中にはスワップポイントを相殺しても差益が発生する通貨ペアもあるため、そこを狙うわけです。

ポイントは差益が出る通貨ペアを選んだら、その国の金利に変動性が認められないかという点を意識するとこです。

スワップポイント獲得を目指すためには、徹底した通貨金利のリサーチが重要といえるでしょう。

海外FXで両建てがばれる?

ここまで両建ての特徴や利用方法について解説してきました。

両建てに詳しくなると両建てを取り入れてみたくなるものです。

しかし、実際に海外FXでの取引に両建てを取り入れた場合、両建てを禁止している業者にばれてしまうのでしょうか。

実は、ばれないと思ってこっそり両建てを行ってしまうとばれてしまいます。

そこで、両建てがばれる原因と海外FXで両建てが禁止の理由を紹介します。

高すぎるロットはバレる原因

先ほどの両建ての利用法で紹介した指標などを狙った取引に両建てを使った場合、ばれることがあります。

ばれる要因は、普段の取引ロットと比べて指標発表時の取引が不自然に高くなっているためです。

値動きが激しい指標トレードは、本来、未確定要素の塊でありギャンブル要素しかありません。

そのような局面にもかかわらず、高すぎるロットで取引を行っているということは両建てによりリスク回避していると捉えられても何もいえないでしょう。

普段通りのロットで行えば、取引の不自然さは軽減できるため、なるべくロットを上げ過ぎないことをおすすめします。

仲介業者による特定

異なる業者の口座間を挟んだ巧妙な両建てを企てたつもりが、仲介業者の存在によってばれることがあります。

FX業者が注文を発注する際に仲介する「ブリッジ」と呼ばれる仲介業者は複数いるものの、メジャーな仲介業者だと、利用するFX業者は違っても同じ仲介業者を利用していることがあります。

そのため、FX業者が利用している業者が同じ仲介業者だった場合、FX業者を跨いだ両建てであっても仲介業者情報により発覚するというわけです。

業者を跨いだ両建てをする際は同じブリッジを利用していないかをリサーチしておきましょう。

調べても分からなかった場合は、業者跨ぎの両建ては行わないのが吉です。

海外FXで両建てが禁止の理由

海外FXで両建てが禁止の理由は単純で、FX業者に得がないからです。

両建ては、ユーザーには得があっても業者にとっては損失にしかなりません。

そのため、多くのFX業者で両建てが禁止されており禁止行為を守らなかった場合は、ペナルティを受けたり口座が凍結したりと厳しく処分されることになるでしょう。

海外FXにおける口座凍結や禁止行為を確認して安全な取引をしたいという方は、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

海外FXでの口座凍結の理由は?出金方法や対策まで徹底解説!

両建てが許されている業者

海外FXでの両建てを安心して取り入れていくために、取り入れることができる一部の業者を紹介します。

これらの業者の中でも、取引にある程度の条件が含まれていますので、あわせて注意点という形で説明しています。

可能業者

両建ての種類

注意点

AXIORY

・同口座

・違口座

・業者間

・複数と業者間の両建てではゼロカット目的がグレー

FBS

・同口座

・業者間

・業者間の両建てではゼロカット目的がグレー

TitanFX

・同口座

・別口座

・業者間

・複数と業者間の両建てではゼロカット目的が禁止

Tradeview

・同口座

・別口座

・業者間

・複数と業者間の両建てではゼロカット目的がグレー

ゼロカット目的の両建てを明確に禁止している業者と禁止と明記していないグレーな業者に分かれていますが、グレーであっても業者にとって損失となる行為と認識された時点で禁止行為に該当するため控えておいた方がいいでしょう。

以下の記事では、海外FXで両建てが許されている業者を詳しく紹介していますので興味がある方は一読してみてください。

海外FX業者では両建てが禁止されている?両建て可能な業者を紹介!

両建てで気をつけるポイント

最後に両建てを取り入れる際に気をつけておくポイントを紹介します。

海外FXで両建てによる取引に役立てていきましょう。

・禁止事項に両建てがるか

・高い収益は得られない

・高金利通貨の危険性

禁止次項に両建てがあるか

取引において両建てを取り入れるかを検討する上で最も気をつけるポイントは、そもそも業者が許可しているかという点です。

前項で紹介したような両建てをあらかじめ認めている業者なら問題ありませんが、両建てが規約で認めていない場合はペナルティ対象となるため危険といえるでしょう。

両建てが必然的にばれてしまいやすいというのは、先ほど紹介したとおりです。

高い収益は得られない

両建ては損失のリスクを徹底的に低減させる手法です。

FXで高い収益を上げるには、ある程度のリスクを許容する必要があります。

しかし、両建ては取引においてリスクとなる要素がないため、高い収益が得られることはないでしょう。

少ない収益でもコツコツ確実に積み上げていきたいという場合に向いています。

高金利通貨の危険性

新興国通貨と呼ばれる金利が高い通貨ペアでの取引に両建てを行うときは注意が必要です。

金利の変動が激しい通貨は、金利に合わせてスワップポイントも大きく変わってきます。

金利の変動が激しい通貨ペアで長期の保有ポジションがあると、金利の急な変化によるスワップポイント損失が発生する危険性があるでしょう。

その場合、こまめにスワップポイントを確認するか、金利変動の激しい通貨での取引に両建てを取り入れないか対策が必要になってきます。

まとめ

ここまで海外FXでの両建てが禁止の理由や特徴、利用法などを解説しました。

両建てはリスクを下げてくれるだけでなく、精神的にも安定した取引が可能となる手法といえます。

しかし、使用するシーンによってはペナルティ対象となってしまい、逆に大きな損失にもつながりかねません。

両建てに関する正しい認識と使うシーンを慎重に取捨選択することによって、無駄なく両建てを活用できるようになります。

海外FXでの取引に無理のない程度に両建てを取り入れて、普段の取引における安全性を高めてみてはいかがでしょうか。