ドル円スワップポイントの特徴を徹底解説!計算方法と運用のコツも紹介!

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日米金利差の拡大スピードが減速しつつある昨今、ドル円のスワップポイントは今後、どのように推移していくのでしょうか。

「ドル円のスワップポイントは稼げるの?」

「海外FX業者でドル円のスワップポイントが優遇されているFX業者はあるの?」

「ドル円のスワップポイントの特長を知りたい」

2022年から始まった金利差拡大により始まった円安相場は頭打ちを見せつつも、2023年に入った現在でも、なお進行中です。

しかし、ドル円相場は転換期をむかえようとしています。

ドル円のスワップポイントで稼いでいくにあたって、アメリカの金利急上昇局面の2022年のように運用していると、思わぬリスクを抱えてしまう可能性も否めません。

この記事では、ドル円のスワップポイントの特長や計算方法運用のコツを解説しています。

記事をとおして、情勢に適したスワップポイントの運用方法が理解できるようになるでしょう。

スワップポイント運用のコツをつかみ、相場の大局が変わっても対応できるよう、ドル円のスワップポイント運用に活かしてみてください。

スワップポイントの基本情報

まずは、スワップポイントの基本情報から解説していきます。

スワップポイントとは?

取引している通貨ペアの二国間の金利差に応じて付与される金利調整額のことをいいます。

二国間の金利差が大きければ大きいほど、スワップポイントも大きくなるでしょう。

スワップポイントは、「買い」ポジションと「売り」ポジションで、それぞれマイナスになったりプラスになったりします。

理由としては「買い」でその国の金利を受け取り、「売り」でその国の金利を支払うという仕組みによるものです。

金利が低い通貨を買った場合はマイナススワップになりますし、逆に金利が高い通貨を買った場合には、プラススワップになります。

スワップポイントは、取引するFX業者によって変わってきます。

では、スワップポイントが付与されるタイミングはどうなっているのでしょうか。

スワップポイントの付与タイミング

スワップポイントが付与されるタイミングを解説します。

多くの海外FX業者において、スワップポイントはロールオーバーが確定したタイミングに付与されることになるでしょう。

ロールオーバーとは?

保有しているポジションを当日に決済せずに、翌日以降に日を跨いで保有し続けることをいいます。

スワップポイントが付与されるロールオーバーは、1日の営業終了時間と開始時間のタイミングとなっていて、FX業者によってバラつきがあります。

次項から、海外FX業者ごとのロールオーバーの時間を紹介していきます。

海外FX業者ごとのロールオーバー

海外FX業者ごとのロールオーバーの時間は以下のとおりです。

【海外FX業者ごとのロールオーバー時間】

海外FX業者

ロールオーバー時間

(夏時間)

ロールオーバー時間

(冬時間)

GEMFOREX

午前6時00分

午前7時00分

XM Trading

午前5時59分~午前6時00分

午前6時59分~午前7時00分

iFOREX

午前5時00分

午前6時00分

TitanFX

午前5時59分~午前6時01分

午前6時59分~午前7時01分

IS6FX

午前6時00分

午前7時00分

AXIORY

午前6時00分

午前7時00分

LAND-FX

午前5時59分~午前6時00分

午前6時59分~午前7時00分

TradersTrust

午前6時00分

午前7時00分

BIGBOSS

午前6時00分

午前7時00分

HotForex

午前6時00分

午前7時00分

TradeView

午前6時00分

午前7時00分

FXDD

午前6時00分

午前7時00分

スワップポイントは、上記で紹介したロールオーバー時間にポジションを保有し続けることで、付与されます。

スワップポイント3倍デー

スワップポイントを運用していく上で、押さえておきたいのがスワップポイント3倍デーです。

なぜスワップポイント3倍デーがあるかというと、当日のスワップポイントに上乗せして土日の分がまとめて付与されるためです。

土日にポジションを保有した場合、スワップポイントは発生しますがマーケットは休みとなるため、受け取りができません。

土日に受け取れなかったスワップポイント分が、別日にまとめて付与されるというわけです。

なお、海外FX業者ごとのスワップポイント3倍デーは以下のとおりです。

【スワップポイント3倍デー】

海外FX業者

スワップポイント3倍デー

GEMFOREX

金曜日

XM Trading

水曜日

iFOREX

金曜日

TitanFX

水曜日

IS6FX

金曜日

AXIORY

水曜日

LAND-FX

水曜日

TradersTrust

水曜日

BIGBOSS

水曜日

HotForex

水曜日

TradeView

水曜日

FXDD

水曜日

スワップポイント3倍デーは、水曜日と金曜日の2パターンに分かれています。

多くのFX業者のスワップポイント3倍デーは水曜日となっているようです。

ただし、スワップポイントが付与されるタイミングはロールオーバーですから、水曜日の場合は木曜日の朝方、金曜日の場合は土曜の朝方となるため気を付けましょう。

ドル円のスワップポイントの特徴

ドル円のスワップポイントの特長は、以下のとおりです。

ドル円のスワップポイントの特長

・新興国通貨のようなイレギュラーな変動に見舞われない

・当面は、日米の金利差が広いためスワップポイントが安定して得られる

・ユーロ/円、ポンド/円などの欧州通貨のスワップポイントよりも高い

ドル円は、日米の金利差の拡大が減少傾向となり始めた観点から、昨年よりも縮小しつつありますが、当面、金利差が開いた状態は継続する公算が大きいと思われます。

取引量もユーロ/ドルに次ぐ世界第2位を誇っており、新興国通貨を保有するリスクと比べると安定性があるでしょう。

また、アメリカはEUやイギリスといった欧州圏よりも金利が高い水準にあるため、ドル円は欧州圏のクロス円よりも高いスワップポイントが獲得できます。

これらの特長を踏まえて、ドル円のスワップポイント一覧、メリット、運用のコツなどを見ていきましょう。

海外FX業者ごとのドル円スワップポイント比較

ドル円のスワップポイント基本情報を解説しました。

ドル円のスワップポイントの基本が掴めたところで、海外FX業者が取り扱うスワップポイントに違いがあるのか気になっているのではないでしょうか。

そこで、海外FX業者が提供しているスワップポイントに関して、ドル円のスワップポイント比較一覧を紹介していきます。

各社のドル円スワップポイントは以下のとおりです。

【ドル円スワップポイント一覧】

海外FX業者

買いスワップ

売りスワップ

XM Trading

13.06

-20.74

GEMFOREX

0.87

0.19

TitanFX

4.96

‐20.12

IS6FX

4.38

-9.74

AXIORY

15.81

-21.94

LAND-FX

4.2

‐22.2

BIGBOSS

4.08

-11.04

HotForex

8.3

-20.4

FXDD

4.935

-18.242

アメリカの政策金利は、日本と比べると大きい水準にあるため、ドル円の買いポジションをとると、高金利であるアメリカの金利調整額を受け取ることができます。

この傾向は、どこの海外FX業者にあっても同じで、スワップポイントの大きさにこそ違いはあるものの、買いスワップはプラス圏に設定されています。

一方で、スワップを支払う売りスワップは、買いスワップと比べると大きい水準にあります。

したがって、ドル円の売りポジションを長期間保有すると、マイナススワップを支払い続ける状況になってしまうでしょう。

スワップポイントの確認方法と計算方法

ドル円のスワップポイント一覧を紹介しました。

本項では、ドル円のスワップポイントの確認方法計算方法を解説していきます。

まずは、ドル円のスワップポイント確認方法から見ていきましょう。

スワップポイントの確認方法

ドル円のスワップポイントの確認方法は、各海外FX業者の公式サイトから確認する方法と、MT4/MT5から確認する方法の2種類があります。

たいていの海外FX業者では、公式サイト上で取引可能な銘柄の最新レートやスプレッド、スワップポイントなどが確認できるでしょう。

しかし、全ての海外FX業者が確認できるわけではなく、中には公式サイトからスワップポイントを確認できないFX業者も存在します。

公式サイトからスワップポイントを確認できない海外FX業者の場合は、MT4/MT5上から確認する方法を利用すると良いでしょう。

参考として、公式サイトからスワップポイントが確認できる海外FX業者のスワップポイント確認ページを以下に紹介します。

スワップポイントが確認できる海外FX業者

MT4/MT5上からスワップポイントを確認する方法は、以下のとおりです。

MT4/MT5から確認する方法

1.MT4/MT5を起動

 まずは、MT4/MT5を起動ましょう。

2.表示から「気配値確認表示」をクリック

 起動したら、上部メニューにある「表示」から「気配値表示」をクリックします。

3.確認したい銘柄を右クリック

 表示された銘柄一覧の中から、確認したい銘柄に合わせ、右クリックしましょう。

4.「仕様」をクリック

 表示されたメニューから「仕様」を選択すると、取引銘柄に関する詳細条件が表示されますので、その中からスワップポイントを確認できるようになっています。

次に、スワップポイントの計算方法を解説していきます。

スワップポイントの計算方法

ドル円のスワップポイントの計算方法は、以下のとおりです。

ドル円スワップポイント計算方法

スワップポイント金額 = スワップポイント × 100 × 取引ロット数

ドル円のスワップポイント金額は、公式サイトやMT4/MT5上から確認したスワップポイントに100を掛けることで算出できるでしょう。

例えば、ドル円で1ロットの買いポジションをもった場合の1日あたりに受け取れるスワップポイント金額は、次のようになります。
(スワップポイント:4.7)

【スワップポイント金額】=4.7 × 100 × 1(ロット) = 470(円)

上記の例の場合、1日あたりにスワップポイントとして約470円が受け取れます。

クロス円のスワップポイントは、ドル円と同じ計算式で差し支えありません。

参考までに、クロス円以外の通貨ペアにおけるスワップポイント計算式は、以下のとおりです。

クロス円以外のスワップポイント計算方法

スワップポイント金額= スワップポイント × 右側の円換算レート × 取引ロット数

クロス円以外の通貨ペアでは、右側の通貨に日本円レートを掛けることでスワップポイント金額を算出していきます。

例えば、ユーロドルを1ロットの売りポジションをもった場合、1日あたりに発生するスワップポイント金額は以下のとおりです
(スワップポイント:3.8、1ドル:135円)

【スワップポイント金額】= 3.8 × 135(円) × 1(ロット) = 513(円)

上記のポジションを保有した場合、1日あたりに約513円のスワップポイントが受け取れるでしょう。

クロス円以外のスワップポイント計算式はクロス円の場合と異なるため、間違えないように気を付けましょう。

ドル円スワップポイントのメリット

ドル円のスワップポイント確認方法と計算方法を解説してきました。

ドル円のスワップポイントを運用していくにあたり、メリットが気になるという方もいるでしょう。

スワップポイント狙いのトレードにドル円のスワップポイントを利用する上では、以下の2つのメリットが考えられます。

・多くのFX業者で提供

・関連情報の収集が容易

それでは、1つずつ解説していきます。

多くのFX業者で提供

ドル円は多くのFX業者で提供されている通貨ペアです。

一方、高いスワップポイントが狙えるトルコリラや南アフリカランドなどの新興国通貨は、FX業者によって取り扱いが制限される場合もあります。

ドル円は、新興国通貨絡みの通貨ペアと比べて取引ができないといった事態が発生しません。

そのため、取引の可否を確認する手間がなく、純粋に各社のスワップポイントの大きさを気にしておくだけでよいでしょう。

また、ドル円は世界的な取引量の多さもさることながら、個人トレーダーにあっても初心者から上級者まで人気の通貨ペアです。

したがって、ドル円のスワップポイントは顧客獲得の観点からも競合性が高まり、必然的にスワップポイントは高めの傾向となっています。

関連情報の収集が容易

ドル円のスワップポイントのメリットとして、関連情報の収集が容易であることがあげられます。

日本国内では、ドル円に関する情報が溢れており、集めようと意識しなくても自然と耳に入ってくるほどです。

最新の為替レートや相場に影響を与えそうな材料は、日常的に新聞、テレビ、ラジオなどのあらゆるメディアのニュースにおいて、報道されています。

忙しくて時間に追われている人にとっては情報収集に要する時間が削減できるため、ドル円に関する国内の報道体制は適している環境といえるでしょう。

それに比べて、新興国通貨に関する情報は、日常的に発信されておらず、関連情報は自分の隙間時間に0から収集しなければいけません。

日本国内でドル円を取引していくことは、情報収集の観点からも効率の良い取引方法といえます。

ドル円スワップポイントのデメリット

ドル円スワップポイントのメリットを解説しました。

ドル円のスワップポイントにはメリットだけではなく、デメリットもあります。

そこで、ドル円スワップポイントのデメリットを以下の順に解説していきます。

・スワップ狙いにしては高めのレート

・投機的な急変動に巻き込まれるリスク

1つずつ見ていきましょう。

スワップ狙いにしては高めのレート

ドル円スワップポイントのデメリットとしてあげられるのが、スワップポイントを狙う銘柄の中では、レートが高めとなっている点です。

レートが高いと、つられて必要証拠金も髙くなってしまいます。

スワップポイント狙いに利用される新興国通貨の場合、レートが低く、平均して1通貨あたり10円にも満たない場合が多いものです。

一方、ドル円は100円を超えている場合が多く、同じ取引量でも新興国通貨の10倍以上の証拠金が必要になるでしょう。

取引量ではなく、証拠金を同じにすると、証拠金維持率が下がりロスカットのリスクが高まります。

ドル円でスワップポイント狙いを行う上では新興国通貨と比べて、ある程度の資金量が必要となることを押さえておかなければいけません。

投機的な急変動に巻き込まれるリスク

ドル円のスワップポイントを運用していくにあたっては、投機的な急変動に巻き込まれるリスクを押さえておくようにしましょう。

取引量が世界的にもトップクラスのドル円は、相場を動かしている大口投資家からも重要な通貨ペアとして注目されています。

そのため、世界的な大口投資家からの投機的な仕掛けによる急変動が発生することもあります。

記憶に新しいのが、2019年1月の「フラッシュクラッシュ」です。

この大口投資家による年始の薄商いを狙ったフラッシュクラッシュにより、ドル円レートが一気に5円程度の価格変動を引き起こしました。

ドル円のスワップポイント運用中にフラッシュクラッシュが発生すると、溜まったスワップポイントを失うばかりか、強制ロスカットにもなりかねません。

取引量が世界的にも多いだけに、大口投資家の標的となりやすいドル円の急変動リスクを考慮しておくようにしましょう。

スワップポイント運用のコツ

ドル円のスワップポイントにおけるメリット、デメリットを解説しました。

海外FXにおいて、ドル円のスワップポイント運用を効率的に行っていくためには、スワップポイント運用のコツを押さえておくと良いでしょう。

そこで、本項ではスワップポイント運用のコツを以下の順に解説していきます。

・高めの証拠金維持率の設定

・3倍デーを利用

・為替損益も考慮

1つずつ見ていきましょう。

高めの証拠金維持率の設定

はじめに解説するスワップポイント運用のコツは、高めの証拠金維持率の設定です。

スワップポイント運用においては、長期間のポジション保有が必要となります。

そのために回避しなければいけないのが、強制ロスカットです。

証拠金維持率が低いと、ちょっとした変動で強制ロスカットを受けてしまう原因にもなりかねません。

ロスカット水準は、海外FX業者によって0~100%までそれぞれの水準が設定されています。

多くの海外FX業者では50%を下回っている場合が一般的ですが、中にはロスカット水準100%のFX業者もあります。

うっかり強制ロスカットに合わないためにも、自分が利用している海外FX業者のロスカット水準を知っておくことは重要です。

ドル円のスワップポイントで収益をあげていくためには、利用している海外FX業者のロスカット水準に合わせた証拠金維持率を設定するようにしましょう。

3倍デーを利用

ドル円のスワップポイント運用のコツとして、状況次第では決済タイミングに3倍デーを利用しましょう。

3倍デーは、土日にポジションをホールドすることで別日にまとめて3日分のスワップポイントが受け取れる日となっています。

たいていの海外FX業者では水曜日、もしくは金曜日のロールオーバーと規定されている場合が多い傾向にあります。

週末をむかえる前にドル円のポジション決済を検討している場合、プラススワップが継続中であれば、3倍デーを過ぎるまでポジションをキープしておきましょう。

土日は為替変動もなく、スワップポイントが付与されるだけなので、含み損の拡大リスクは低くなっている状態といえます。

為替損益も考慮

スワップポイントが溜まってきたら、為替差益も考慮しておくようにします。

スワップポイントの運用は小さな微益をインカムゲインとして、コツコツと積み上げていくトレードスタイルです。

また、スワップポイントによる収益は為替差益に比べると低い傾向にあります。

そのため、為替差益である程度の含み損を抱えてしまうと、溜まったスワップポイントは含み損の補填に回るため、帳消し同然となってしまいます。

スワップポイント運用においては継続してスワップポイントを貯めていくことも大切ですが、為替差益による含み損も考慮するようにしましょう。

海外FXでのドル円スワップポイントの注意点

ドル円のスワップポイント運用のコツを解説しました。

海外FXでドル円のスワップポイントを運用していくにあたっては、注意点もあります。

そこで、ドル円スワップポイントの注意点を以下の順に解説していきます。

・二国間の金利政策の方向性

・ドル円相場の下落

・スワップポイントのみの出金はできない

・変動に気を配る

・レバレッジを高くしない

・スワップポイントは課税対象となる

1つずつ見ていきましょう。

二国間の金利政策の方向性

ドル円のスワップポイントの注意点として気を付けておく必要があるのが、二国間の金利政策の方向性です。

アメリカの政策金利は2022年3月から引き上げられてきましたが、2023年に入りターミナルレートが近付いている状況となっています。

2023年2月に発表された指標はアメリカ経済の力強さを感じさせる内容となっていました。

しかし、アメリカの政策金利は度重ねる利上げによって、すでに高水準に引き上げられています。

したがって、利上げに関しては数回で頭打ちとなる公算が大きく、来年以降は、利下げフェーズに移行する可能性が高いといえるでしょう。

一方、日本は日銀総裁の交代、物価上昇や賃金上昇による経済回復などを背景に、脱アベノミクスを進めるべく異例の金融緩和政策に転換期が訪れようとしています。

経済データ次第で、時期は前後する可能性はあるものの、日米の金利差が縮小に向かう方向性は意識しておきたいところです。

ドル円相場の下落

ドル円のスワップポイント運用においては、今後、ドル円相場が下落していくリスクを考慮しましょう。

ドル円相場の大局は、2022年10月につけた151円をピークに、アメリカの利上げ停止観測から下落トレンドへと転換しています。

ドル円でポジションを仕込む際は、下落トレンドの中で買いポジションをもつことになります。

スワップポイント狙いのトレードでは長期でポジションを保有していく必要があるため、含み損を抱えないようエントリーポイントを厳選することが重要です。

ひとたび、下落トレンド中の一時的な戻り目を掴んでしまうと、含み損を抱え続ける状況にもなりかねません。

エントリーする際は、含み損に耐えられるだけの証拠金を準備するか、強い指標結果により下げ切ったところまで引きつける等、長期でポジションを残すための対策が必要となるでしょう。

スワップポイントのみの出金はできない

ドル円スワップポイントの注意点として、スワップポイントのみの出金ができない点があげられます。

スワップポイントが溜まっている状況で、含み損が膨らんでくると、スワップポイントだけを出金できないかと考えてしまうこともあるでしょう。

しかし、スワップポイントのみを出金できるのは、一部の国内FX業者だけであって海外FX業者では出金できません。

スワップポイントを出金する場合、ポジションを決済することで受け取ることになります。

したがって、含み損がある状態でポジション決済すると、溜まったスワップポイントが含み損の補填に回されることになるでしょう。

含み損の拡大により、スワップポイントがマイナスになる危険性が出てきたら、気を失さず速やかにポジション決済しておく必要があります。

変動に気を配る

スワップポイントの注意点として、スワップポイントの日々の変動に気を付けておかなければいけません。

1日に1回受け取れるスワップポイントは、常に一定となっているわけではなく、日々の変動が発生しています。

エントリーした時はプラススワップが大きかったとしても、しばらくチェックしていない状態が続くと縮小していた、という事態も起こり得るでしょう。

ドル円のスワップポイントは、新興国の通貨ペアほどボラティリティは高くありませんが、長期間のチェック不足で採算が合わない数値まで縮小する可能性も十分に考えられます。

ポジション保有中にあっては、日々のスワップポイント変動をこまめにチェックするようにしましょう。

レバレッジを高くしない

長期間ポジションをキープするスワップポイント狙いのトレードでは、レバレッジを高くしないようにしておく必要があります。

レバレッジを高くすると、その分、スワップポイントは大きくなります。

獲得できるスワップポイントを大きくしようとレバレッジを上げ過ぎると、証拠金維持率が下がってしまい、強制ロスカットを受ける可能性も高くなるでしょう。

高いレバレッジをかけた取引を行いたい場合は、短期から中期トレードをおすすめします。

スワップポイント運用を狙う長期トレードでは、細く長くポジションを残すことが大切です。

レバレッジは出来るだけ低く設定するようにしましょう。

スワップポイントは課税対象となる

ドル円の買いポジションで獲得したスワップポイントは全て課税対象となります。

ドル円に限ったことではありませんが、スワップポイント自体が課税対象となることを押さえておきましょう。

スワップポイントが課税対象となるタイミングは、ポジションを決済したタイミングとなります。

個人トレーダーによるFXの収益が課税対象となるタイミングと同じです。

したがって、スワップポイントの収益といえど、年間の課税所得に影響を与えます。

年末など課税所得確定時期にあっては、年間損失や決済前の損益状況によっては翌年へのポジション持ち越しが節税対策となる場合もあるでしょう。

なお、法人の場合は、保有中の損益も課税対象となりますので、持ち越しに優位性はなく、ポジションの決済時期には気を付けてください。

海外FXの税金に関して詳しく知りたい方は、以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

海外FXの税金を徹底解説!確定申告や計算方法、税率を詳しく解説!

高スワップでおすすめの海外FX業者ランキング

ドル円のスワップポイントの運用コツや注意点を解説しました。

スワップポイント運用において、次に大事になってくるのは高スワップを提供している海外FX業者を選ぶことです。

そこで、ドル円のスワップポイントをはじめ、全体的な取引銘柄高スワップでおすすめの海外FX業者を以下のとおり、紹介していきます。

1つずつ見ていきましょう。

XM Trading

ドル円をはじめとしたXM Tradingの主要銘柄のスワップポイントは以下のとおりです。

【XM Tradingの主要銘柄スワップポイント】

取引銘柄

買いスワップ

売りスワップ

ドル/円

USD/JPY

15.16

-24.14

ユーロ/ドル

EUR/USD

-9.39

3.41

ユーロ/円

EUR/JPY

7.66

-16.54

ポンド/円

GBP/JPY

15.74

-25.66

ドル/トルコリラ

USD/TRY

-789.48

20.52

出典:XM Trading

XM Tradingは世界的に名がとおっているだけではなく、日本でも高い人気を誇る海外FX業者です。

マイナススワップが気になる場合は、スワップフリー専用口座を利用することで、マイナススワップなしの取引が可能となっています。

AXIORY

ドル円をはじめとしたAXIORYの主要銘柄のスワップポイントは以下のとおりです。

【AXIORYの主要銘柄スワップポイント】

取引銘柄

買いスワップ

売りスワップ

ドル/円

USD/JPY

15.81

-21.94

ユーロ/ドル

EUR/USD

-9.53

4.22

ユーロ/円

EUR/JPY

9.77

-14.85

ポンド/円

GBP/JPY

16.48

-25.95

ドル/トルコリラ

USD/TRY

-229.29

113.11

出典:AXIORY

AXIORYではスワップポイントが優遇されているばかりではなく、スプレッド幅が狭いのが強みといえます。

また、信託保全も補償されているため、長期でポジション保有する際も安心できます。

Titan FX

ドル円をはじめとしたTitan FXの主要銘柄のスワップポイントは以下のとおりです。

【Titan FXの主要銘柄スワップポイント】

取引銘柄

買いスワップ

売りスワップ

ドル/円

USD/JPY

4.96

‐20.12

ユーロ/ドル

EUR/USD

-18.19

3.14

ユーロ/円

EUR/JPY

8.03

13.15

ポンド/円

GBP/JPY

8.11

-32.48

ドル/南アフリカランド

USD/ZAR

-320.11

131.35

出典:Titan FX

Titan FXではスプレッド幅の狭さはもとより、約定力の高さも兼ね備えた海外FX業者です。

取引銘柄の中では、とくにマイナー通貨ペアのスワップポイントが高い傾向にあるでしょう。

GEMFOREX

ドル円をはじめとしたGEMFOREXの主要銘柄のスワップポイントは以下のとおりです。

【GEMFOREXの主要銘柄スワップポイント】

取引銘柄

買いスワップ

売りスワップ

ドル/円

USD/JPY

8.7

1.9

ユーロ/ドル

EUR/USD

2.8

7.8

ユーロ/円

EUR/JPY

1.73

-9.63

ポンド/円

GBP/JPY

7.41

-17.63

ドル/トルコリラ

USD/TRY

-618.57

128.67

出典:GEMFOREX

GEMFOREXのドル円のスワップポイントは、買いスワップも売りスワップもプラススワップとなっており、両建てによる収益化が可能です。

豪華なボーナスやキャンペーンも多数開催されており、獲得したボーナスを証拠金の一部として運用できるでしょう。

LAND-FX

ドル円をはじめとしたLAND-FXの主要銘柄のスワップポイントは以下のとおりです。

【LAND-FXの主要銘柄スワップポイント】

取引銘柄

買いスワップ

売りスワップ

ドル/円

USD/JPY

4.2

-22.2

ユーロ/ドル

EUR/USD

-1.73

-0.41

ニュージーランド・ドル/円

NZD/JPY

22.3

-72.9

ポンド/円

GBP/JPY

-0.4

-2.5

ドル/カナダドル

USD/CAD

-1.63

-1.28

出典:LAND-FX

LAND-FXのスワップポイントには、買いスワップと売りスワップの数値に開きがないという魅力があります。

全体的なスプレッド幅も狭い傾向にありますが、その中でもドル円のスプレッド幅がとくに狭い点は大いに評価できるでしょう。

ドル円のスワップポイントに関する質問

高スワップがおすすめな海外FX業者を紹介しました。

本項では、記事の内容では解決できなかったドル円スワップポイントに関する疑問点を抜粋し、以下の順にQ&A形式で紹介していきます。

・ドル円のスワップポイント狙いで気をつけることはありますか?

・海外FX業者でドル円のスワップポイントが高い業者を教えてください

・ドル円がスワップフリーで運用できる業者はありますか?

・両建てによるサヤ取りができる海外FX業者はどこですか?

・スワップポイントで稼ぐリスクを教えてください

1つずつ見ていきましょう。

ドル円のスワップポイント狙いで気をつけることはありますか?

ドル円のスワップポイント狙いで気を付けることは、アメリカと日本の政策金利の方針転換とドル安円高へのトレンド転換に伴う為替変動です。

まもなく相場サイクルの転換期を迎える両国の政策金利の方針転換は、為替レートにも影響を及ぼすため、ドル円のボラティリティを高める要因となります。

当面はドル円ロングのプラススワップは継続すると思われますが、為替変動による含み損リスクに十分に気を付けるようにしましょう。

海外FX業者でドル円のスワップポイントが高い業者を教えてください

海外FX業者の中で、ドル円のスワップポイントが高いFX業者はAXIORYXM Tradingです。

しかし、ドル円のスワップポイントは、たいていの海外FX業者で高めのスワップポイントが提供されており、これといった決め打ちができない点を押さえておきましょう。

ドル円がスワップフリーで運用できる業者はありますか?

ドル円がスワップフリーで運用できる海外FX業者にはExnessXM Tradingがあげられます。

Exnessでは優待スワップフリーレベルの対象銘柄にドル円が指定されていますので、一定の取引条件を満たせばスワップフリーとして取引できるでしょう。

XM Tradingでは、スワップフリー専用口座のKIWAMI口座を開設すれば、スワップフリーで取引ができます。

両建てによるサヤ取りができる海外FX業者はどこですか?

両建てによるサヤ取りができる海外FX業者はGEMFOREXです。

海外FX業者でドル円の買いスワップと売りスワップがどちらもプラススワップとなっているFX業者は珍しく、GEMFOREXのみしか存在していません。

GEMFOREXでは、同一口座内における両建てが認められているため、両建てによるサヤ取りが可能となっています。

GEMFOREXは海外FX業者の中で、両建てによるサヤ取りに適した海外FX業者といえるでしょう。

スワップポイントで稼ぐリスクを教えてください

スワップポイントで稼ぐリスクは、ドル円の場合は為替レートの変動です。

新興国通貨に対してレートが高いドル円は、少しの値動きで発生する含み損が大きくなりがちです。

ドル円でスワップポイント狙いのポジションをとったら、レートの変動に気を付けましょう。

なお、新興国通貨の場合は、スワップポイント自体の変動が大きいというリスクがあげられます。

まとめ

ここまで、ドル円のスワップポイントの特長から確認、計算方法をはじめ、運用のコツ注意点などを解説してきました。

ドル円のスワップポイント狙いのトレードは、取引量の多さと二国間における金利差の状況から、現時点では安定して収益があげられる銘柄といえます。

ただし、アメリカと日本の経済情勢は、互いに転換期をむかえようとしている状況も否めません。

ドル円のスワップポイントを運用していく上では、経済情勢の変化を敏感に察知しながらの柔軟な対応が求められるでしょう。

記事で紹介した運用のコツや注意点を活かしつつ、リスク管理を徹底し、ドル円のスワップポイントで効率的に収益をあげていただけたら幸いです。